江戸切子と日本酒
先日、表参道の“Rin”というお店にて、江戸切子と組み合わせた日本酒の利き酒会に参加させていただきました。お店の概要は、1Fはお洒落な雑貨屋さん風のアンテナショップ、2Fはレストランで本日のメイン会場。広々としているにもかかわらず落ち着いた空間。・・久々にこういった空間に足を踏み入れた私としては、はじめは少々落ち着かなかったのですが、女性的なイメージの江戸切子(と個人的に感じております)にピッタリな空間は、時間とお酒とともに、馴染む事ができました。そして3Fはイベントスペースだそうです。
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・江戸切子の魅力についてのお話を聞く
利き酒の前に、華硝の熊谷さんより、江戸切子の魅力についてのお話を聴いた。華硝とは、江戸切子を専門に扱っている工房。商品は全て直営のお店か通信販売にて購入が可能だそうです。そして驚いた事に、江戸切子を製造しているお店は、華硝を含めて3軒しかないとの事。とても貴重なお店、という事です。
切子というと、私は薩摩切子を思い出しました。2年前、大河ドラマ“篤姫”にて薩摩藩11代藩主の島津斉彬が切子をつかって赤ワインを飲んでいるシーンが印象的だったからです。その薩摩切子、幕末の動乱で技術の伝承という意味では途切れてしまっているらしい。それに対し、江戸切子は技術を伝承しつつ、進化もしつつ、伝統は続いているのだそうです。
きれいで繊細な模様は、一つ一つ手で磨くそうです。薬品につけて削る方法もあるそうですが、これは江戸切子ではないとの事。確かに、色の輝き、触ったときの感覚が全然違います。
今回私が使わせていただいた江戸切子。8万円位するらしい。
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とても良い体験をさせていただきました。
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・利き酒
利き酒の前に、日本酒学講師・大西さんのお話を聴きました。その中で特に印象に残ったお話は“本醸造酒”について。個人的にも、そして大半の人も純米酒と比べて本醸造酒は味が劣ると感じているかと思いますが、この点について大西さんは「本醸造酒の技術はとても優れた日本の技術」と仰っていました。あっという間に私の本醸造酒の印象は変わり、即納得です。後日、日本酒好きの友人とお酒を飲む際には、わかったような口調でこの話をしてあげようと思います。
そして利き酒。実は日本酒についてあまり詳しくないので、どういう視点で利き酒をしようか悩みました。悩んだ挙句、個人的に「これはこのおつまみに合うのではないか」という視点で飲んでみることに決定。おつまみについては、日本酒と同じく、年々消費量が落ち込んでいる“魚料理”にて。
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1.大信州酒造 大信州 純米大吟醸無濾過生原酒仕込三十号
さわやかで飲みやすいです。甘めでフルーティー。お刺身、焼き魚等何でも合いそうですが、白ワインっぽさを感じたので、スズキのムニエル、もしくは同じくスズキの白ワインのマトロート。実は、赤ワインのマトロート(作って食べた話ですhttp://d-yang.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-d147.html)については自作して食べた事はありますが、白ワインのマトロートは食べた事はありません。しかし、想像するに必ず合うのではないかと思います。
2.東鶴酒造 東鶴 純米吟醸生酒
大信州は日本酒が苦手な人でも抵抗なくいける味に対して、東鶴は日本酒好きに好まれそうな味。数値以上に酸味を感じ、辛めの後味がいつまでも舌に残るようなお酒。ちょっと濃い目の味の煮付け系の肴が合うと思います。佐賀のお酒という事で、“ワラスボの味噌煮”。その昔、佐賀に行った時に食べたのですが、見かけによらず美味しい魚です。“見かけによらず”というのは、そのものズバリ。先日、ギンポというグロテスクな魚を捕まえて食べてみました(ギンポを捕まえて食べた話ですhttp://d-yang.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-6662.html)が、その3倍はグロテスクな魚。この魚、本来は干物にしたものを火で炙って食べる方が一般的のようですが、私は味噌煮が好きです。佐賀に行った際は、是非東鶴と一緒に食べてみてください。
3.関乃井酒造 祈水 特別純米酒
冷と燗の味が見事なまでに違うと思いました。冷はフルーティーでかつなんとなくワイルド。お米の香りが結構残っているなぁ~、と感じました。燗はワイルドとは逆に優しい味。合う肴は、冷では“イワナの塩焼き”。このワイルドさは川魚特有の風味に合うのではないかと思います。また、燗では家族や親しい友人なんかでかこむ鍋料理なんかが合いそう。青森のお酒という事で“タラのじゃっぱ汁”といった所でしょうか。余談になりますが、このお酒のメーカーの関乃井酒造、青森県東通村にあるとの事。若かりし頃、オートバイにて行ったことがあるのですが、ここは手付かずの自然に囲まれた場所。下北半島の東側にあり、実は鳥取砂丘よりも大きい下北砂丘がある。ここの砂は“鳴き砂”と呼ばれ、踏むとキュッと泣いたような音がするらしい。ただし、ここは防衛省管轄の土地であるため、奥まではいけない。当時、とても残念であった記憶がある。
4.北雪酒造 新潟杜氏 特別本醸造
私の中で、一番日本酒らしいお酒だと思いました。印象はやや辛口で大信州のように日本酒が得意でない人でも、それほど抵抗なく飲めそう。おつまみは何でも合いそうですが、やはりお刺身がベストだと思います。まだ食べた事はありませんが、新潟県佐渡の特産“佐渡の寒ぶり”なんかと一緒に飲んでみたいです。また、先日食べた“アジのなめろう”(アジのなめろうを作って食べた話ですhttp://d-yang.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-e2d1.html)も最高に合う肴だと思います。
実はこれが究極の“酒の肴”だったりするかも。
スズ(製)のチロリ。中の三日月は透明な日本酒に映えます。気分的にとてもまろやかに感じました。
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以上、私の独断と偏見による感想でした。
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今回、このようなイベントに参加させていただき、“江戸切子”という伝統工芸の存在を知る事ができました。すばらしい伝統工芸品であり、その歴史や文化もとても興味深いものでした。しかし、そのすばらしい伝統工芸品も、その歴史や背景を知らなければ“ただのきれいなガラス細工”として見過ごしてしまうかもしれません。そしてそれは、その土地に行ったりしなければ、なかなか興味を持たない事が多いかと思います。私等は、地方に行った際はその土地の文化を発信しているお店等に立ち寄る事は多いのですが、地元(埼玉近辺)にいると、何故か行きませんし。私にとって都内で地方の文化を発信するお店(いわゆるアンテナショップ)は、とても新鮮で楽しめる所です。
夏バテ気味で、最近はお酒は抑えていたため、少量しか飲んでいないにもかかわらずちょっとまわってしまった。しかし、日本酒って、改めて美味しいお酒だと思いました。
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